ANSWER / 結論
100g未満は航空法の特定飛行規制対象外。機体登録・リモートID・許可申請が不要。
📝 この記事の要点
- ●別法令(小型無人機等飛行禁止法・条例・道路交通法・民法)は100g未満にも適用される。
- ●許可不要で飛ばせるのは『自己所有地』『ドローン練習場』『四方が囲まれた屋内』の3パターンのみ。
- ●2026年3月24日の閣議決定で重要施設周辺の禁止範囲が300m→1000mに拡大予定。自宅周辺の確認が必要。
📊 重要な数字とデータ
| 航空法の重量基準 | 100g以上が規制対象(2022年12月5日改正施行)(出典: 国土交通省) |
|---|---|
| 100g未満に適用される主要法令 | 小型無人機等飛行禁止法/道路交通法/民法/河川法/自治体条例(出典: 国土交通省・警察庁) |
| 重要施設周辺の禁止範囲(改正後) | 300m→1000mに拡大予定(2026年3月24日閣議決定)(出典: 警察庁) |
| 飛行可否の確認ツール | DIPS2.0(公式)/SORAPASS/ドローンフライトナビ(出典: 国土交通省ほか) |
目次
100g未満のドローンを買ったが、どこで飛ばしていいか分からない——この記事では、2026年4月時点で許可不要で飛ばせる場所の条件と、見落としやすい法律の落とし穴を整理します。「航空法対象外=どこでも飛ばせる」は誤りです。
100g未満ドローンの法的位置づけ
2022年12月5日の改正航空法施行で、機体重量100g以上が航空法の規制対象になりました。100g未満の機体は「模型航空機」扱いで、以下の義務が不要になります。
| 手続き | 100g以上 | 100g未満 |
|---|---|---|
| 機体登録(DIPS2.0) | 必須 | 不要 |
| リモートID搭載 | 必須 | 不要 |
| 人口集中地区上空の許可 | 必要 | 不要 |
| 夜間・目視外飛行の許可 | 必要 | 不要 |
| 国家資格(二等以上) | 業務では事実上必須 | 不要 |
ただし「航空法対象外」は「無規制」を意味しません。別の法律が適用されます。
100g未満でも適用される法令一覧
| 法律・規制 | 内容 | 違反時のリスク |
|---|---|---|
| 小型無人機等飛行禁止法 | 国の重要施設周辺(現在300m、拡大後1000m)は飛行禁止 | 1年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
| 道路交通法 | 道路上空の飛行は管轄警察署に届出が必要 | 行政指導・罰則 |
| 民法 | 他人の土地上空を勝手に飛行できない(民法207条) | 損害賠償・不法行為 |
| 河川法 | 河川敷は河川管理者の許可が必要 | 行政指導 |
| 自治体条例 | 都市公園・観光地の飛行禁止が多数 | 行政指導・過料 |
| 電波法 | 技適マーク未取得の海外製機体は違法 | 1年以下の懲役または100万円以下の罰金 |
2026年3月:重要施設周辺が1000mに拡大予定
2026年3月24日の定例閣議で、小型無人機等飛行禁止法の改正案が決定されました。対象施設周辺の飛行禁止範囲が概ね300mから1000mに拡大される予定です。国会審議・施行後は、自宅周辺に国会議事堂・省庁・外国公館・防衛施設などがある場合、自宅の庭でも飛ばせなくなる可能性があります。施行前に必ず最新情報を確認してください。
許可不要で飛ばせる3パターン
パターン1:自己所有地(私有地)
自分が所有・賃借する土地・建物の敷地内では、原則として許可なしで飛行できます。
注意点:
- マンション・アパートの場合は管理組合・オーナーの許可が別途必要
- 重要施設周辺300m(拡大後1000m)以内に該当する場合は禁止
- 隣家への落下リスクに十分配慮すること
パターン2:ドローン練習場(屋内・屋外)
全国のドローン練習場はネットや囲いで運用されており、施設利用料を払えば特別な許可なしで飛行可能です。首都圏の主な施設は以下のとおりです。
| 施設名 | 所在地 | 特徴 |
|---|---|---|
| DSL流山場外ヘリポート | 千葉県流山市深井新田389 | 屋外・本格的な実技訓練向け |
| DSL横浜校 KPI PARK | 神奈川県横浜市戸塚区 | 屋外・ネット囲み完備 |
| TKドローンパーク | 首都圏各所 | 屋内型・航空法適用外 |
| 柏ドローンスタジオ | 千葉県柏市 | 屋内型・初心者向け |
パターン3:四方が囲われた屋内スペース
航空法は「屋外空域」を対象としており、以下は原則対象外です。
- 体育館・倉庫・工場の屋内
- 完全にネットで囲まれたフットサルコート・ゴルフ練習場
- 屋根付きで四方が壁に囲まれた駐車場
施設管理者の許可があれば飛行可能です。
飛行前に確認すべき3ステップ
ステップ1:法令・条例で禁止されていないか確認
以下の順で確認します。
- 小型無人機等飛行禁止法の対象施設300m(拡大後1000m)以内でないか
- 都道府県・市区町村の条例で禁止されていないか
- 道路上空・海岸・河川など別法令の対象でないか
確認ツール:
| ツール | 提供元 | 用途 |
|---|---|---|
| DIPS2.0 | 国土交通省(公式) | 飛行禁止区域マップ・法的確認の最終手段 |
| ドローンフライトナビ | 個人開発(iOS) | 現在地から瞬時に禁止エリアを表示。初心者向け |
| SORAPASS | ブルーイノベーション | 飛行禁止エリア広範囲カバー・業務利用に充実 |
| DJIフライトマップ | DJI | DJI機体の自動飛行制限と連動 |
DIPS2.0は必ず最終確認に使用してください(URL: https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/portal/top/ )。
ステップ2:土地・施設管理者の許可を取得
法律をクリアしていても、土地所有者・施設管理者の許可は別途必要です。河川敷は国土交通省管轄のものが多く、管理者ごとにルールが異なります。飛行前に電話・メールで確認する習慣をつけましょう。
ステップ3:周囲の安全確認
100g未満でもプロペラ回転による接触事故・落下事故のリスクはあります。第三者の頭上・近くでは絶対に飛行させないことが大原則です。
100g未満でも飛ばせない場所
小型無人機等飛行禁止法の対象施設(現行300m以内)
- 国会議事堂、首相官邸、最高裁判所、内閣府・省庁
- 皇居、御所(赤坂・京都)
- 外国公館(大使館・領事館)
- 防衛関係施設(自衛隊基地・在日米軍基地)
- 主要空港(成田・羽田・関西・伊丹・福岡・那覇・新千歳・中部)
- 原子力事業所
- 政党本部・支部事務所
これらは100g未満であっても違反すると罰則の対象になります。
自治体条例の主な禁止例
| 自治体 | 主な内容 |
|---|---|
| 東京都 | 都立公園・庭園での飛行禁止(一部例外あり) |
| 横浜市 | 市内公園での飛行禁止 |
| 千葉県各市 | 市立公園・都市公園での飛行禁止 |
| 京都市 | 主要観光地の上空禁止 |
条例は頻繁に改正されます。必ず各自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。
千葉・流山エリアで飛ばせる場所
DSL千葉流山校がある千葉県北西部は、DID(人口集中地区)の面積率が低く、首都圏でもドローンを飛ばしやすいエリアです。
| スポット | 所在地 | 飛行条件 |
|---|---|---|
| 流山場外ヘリポート(DSL併設) | 流山市深井新田389 | スクール・法人契約者利用可。100g以上も対応 |
| 江戸川河川敷(流山セクション) | 流山市〜松戸市 | 100g未満は基本可。河川管理者への事前確認必須 |
| 利根運河沿い | 流山市〜野田市 | 人通りが少ない早朝・夕方推奨。管理者確認必要 |
| 手賀沼湖畔 | 柏市・我孫子市 | バードサンクチュアリ周辺は禁止。管理者確認必須 |
「飛ばせる場所」と「飛ばしていい場所」は違います。法律・条例・土地管理者許可・周囲の安全確認の4つがすべて揃って初めて「飛ばせる」です。
— 西野 勉(DSL一等技能操縦士)
よくある質問
Q1. 100g未満なら公園で飛ばせますか?
多くの自治体で公園は条例で飛行禁止です。「100g未満だから大丈夫」は誤りで、各公園の管理者に必ず事前確認してください。
Q2. 自宅の庭でも飛ばせない場合がありますか?
あります。自宅が小型無人機等飛行禁止法の対象施設(政党事務所・外国公館等)の300m以内(拡大後1000m以内)に該当する場合は飛行禁止です。都心や官庁街の近くに住んでいる場合は必ず確認してください。
Q3. 河川敷はどうすれば飛ばせますか?
国土交通省が管理する河川敷の場合、管轄の河川国道事務所への申請・許可が必要です。100g未満でも管理者の許可なしで飛ばすことはできません。
Q4. 屋内で飛ばすときの注意点は?
四方が壁・天井に囲まれた屋内は航空法の対象外ですが、施設管理者の許可が必要です。また、小型無人機等飛行禁止法の対象施設(重要施設)の建物内でも飛行禁止のケースがあります。
Q5. 技適マークのない海外製ドローンは使えますか?
電波法に基づき、技適マークのない機体は日本国内での使用が違法です。海外通販で購入した格安トイドローンで技適マークがない場合、使用するだけで電波法違反になります。購入前に必ず確認してください。
Q6. 練習以外で本格的なスキルを磨くには?
100g未満機で操縦の基礎を身につけた後、FREEBIRD認定操縦士コースで実技訓練を受けることをおすすめします。100g以上の業務用機体での訓練で、国家資格取得へのステップアップが効率的になります。国家資格の概要はドローン国家資格の取り方|7ステップ完全ガイド、二等の試験内容は二等無人航空機操縦士 試験内容を参照してください。
Q7. 「技適マーク」はどこで確認できますか?
機体本体またはパッケージに「技」マーク(技適マーク)が印刷されています。また、総務省の技術基準適合証明等データベースで機種名を検索して確認することもできます。
主要な100g未満ドローン機種の比較
2026年4月時点での代表的な100g未満(または100g前後)機種の特徴を整理します。
| 機種 | メーカー | 重量 | カメラ | 価格目安 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| DJI Mini 4K | DJI | 約99g | 4K 30fps | 約4.5万円 | 入門・旅行 |
| DJI Neo | DJI | 約135g | 4K 60fps | 約3.5万円 | SNS動画・自撮り(航空法対象) |
| Ryze Tello | DJI × Intel | 約80g | 720p | 約1.2万円 | 室内練習・プログラミング学習 |
| Potensic Atom SE | Potensic | 約98g | 4K EIS | 約2.5万円 | 風景・旅行 |
| Holy Stone HS720E | Holy Stone | 約99g | 4K | 約1.8万円 | 屋外・初心者向け |
注意:DJI Neo(約135g)は100g以上なので航空法の対象になります。「100g未満か否か」は購入前に仕様書で必ず確認してください。
100g未満機で練習後のステップアップ方法
100g未満機で操縦の基礎を身につけた後、本格的な業務利用に進む際の一般的なルートを整理します。
| フェーズ | 内容 | 目安期間 |
|---|---|---|
| ①100g未満機で練習 | ホバリング・8の字飛行・スクエア飛行の基礎習得 | 1〜3か月 |
| ②FREEBIRD認定取得 | 100g以上の業務用機体で民間資格取得 | 1〜2か月 |
| ③二等国家資格(経験者コース) | FREEBIRD保有者として最短2日で取得可能 | 2日〜 |
| ④業務開始 | 機体登録・保険加入・DIPS申請を整備 | 1〜2週間 |
FREEBIRDを取得しておくと、二等国家資格の「経験者コース」受講が可能になり、受講費用が初学者コースの約1/3になります。経験者ルートの詳細はドローン国家資格 経験者コース完全ガイド、費用比較はドローン国家資格の取得費用|2026年最新、補助金活用は教育訓練給付金でドローン資格を取る方法で解説しています。
2026年改正の詳細:小型無人機等飛行禁止法
2026年3月24日に閣議決定された改正内容と影響範囲を詳しく整理します。
主な改正点
| 項目 | 現行(2026年4月時点) | 改正後(施行後) |
|---|---|---|
| 対象施設周辺の禁止範囲 | 概ね300m | 概ね1000m |
| 対象施設の範囲 | 国会・省庁・防衛施設・空港等 | 現行から拡大される予定 |
| 罰則 | 1年以下の懲役または50万円以下の罰金 | 強化される方向 |
1000m規制の影響例
| 施設 | 現在の禁止範囲 | 拡大後の禁止範囲 |
|---|---|---|
| 国会議事堂(永田町) | 約300m(半径) | 約1000m(千代田区〜港区の一部まで) |
| 省庁(霞が関) | 約300m | 約1000m(有楽町〜虎ノ門まで) |
| 在日米軍横田基地 | 約300m | 約1000m(立川市・昭島市の大部分) |
施行前に自宅・自社周辺が対象施設の1000m以内に入らないか、DIPS2.0または国土地理院の地図で確認することを強く推奨します。
よくある質問(追加)
Q8. 100g未満機で業務(お金をもらう撮影)はできますか?
航空法の国家資格要件は100g未満機には適用されませんが、業務で使う場合は発注者側が「国家資格保有者への委託」を条件にしているケースが増えています。2025年12月以降、業務委託では二等以上の国家資格が事実上の標準要件になりつつあります。本格的な業務空撮を目指すなら、国家資格取得が現実的な選択です。
Q9. DJI Mini 4K(99g)は規制対象外で何も手続きしなくていいですか?
機体登録・リモートID・許可申請は不要ですが、別の法令(小型無人機等飛行禁止法・自治体条例・道路交通法・民法等)は適用されます。「手続きゼロ=どこでも飛ばせる」ではなく、飛行場所ごとの法令・条例・管理者確認は100g未満でも必須です。
Q10. 飛行後に問題が起きた場合、誰が責任を取りますか?
100g未満機でも、他人の財物・身体に損害を与えた場合は民法上の不法行為責任を負います。業務外の個人利用であっても、賠償責任保険への加入(年額数千円〜)を推奨します。技適マーク未取得機での事故は電波法違反も重なり、法的責任が複合します。
まとめ:100g未満ドローンの飛行可否判断チャート
飛行を検討する場所に対して、以下の順で確認してください。
- 重要施設周辺か? → 300m以内(拡大後1000m)なら飛行禁止
- 自治体条例で禁止されているか? → 公園・観光地は要確認
- 他人の土地・管理地か? → 管理者の許可を取得
- 道路上空・河川か? → 警察署・河川管理者に確認
- 技適マークはあるか? → ない機体は使用禁止
- 周囲に人がいないか? → 第三者の頭上・近くでは飛ばさない
すべてクリアできれば、安全かつ合法的に飛行できます。
本格的な実機練習をご希望の方は、DSL千葉流山校(流山場外ヘリポート併設)またはDSL横浜校(KPI PARK完全屋外)にお問い合わせください。100g以上の業務利用に進む場合は、二等と一等の違い、業務空撮を始める方法、国土交通省登録講習機関の選び方もあわせてご覧ください。
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執筆: ドローンライセンススクール 記事編集部 (ドローン免許センター 公式ブログ編集チーム)